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ブレイシングは音に確実に影響する。ブレイシングの形、太さ、断面形状などは各メーカーが工夫を凝らしているところだ。だからこそ、ブレイシングを素人がいじるのは危険極まりない行為だ。 まれに、既製のギターのブレイシングを無理やり削ってスキャロップ化したものを見るが、はっきり言って、音のバランス、鳴りについて成功しているものは少ない。音だけでなく、トップの膨らみなど強度的にも悪影響を与える。 Kヤイリでは、いとも簡単にブレイシングを削って音の調整をしている様子がTV放映されたのだが、これにしたって削っている部分は極わずかで、しかも熟練の職人さんが自分の工場で作られ熟知しつくしているギターに対して行うのだからできる芸当だ。私は実際に目の前で自分のギターのブレイシングを削られたのだから良く分かる。 この、素人には聖域であるブレイシング、今回はこのブレイシングに手を加えようというわけだ。 とはいっても、前述のとおり、ブレイシング形状を加工することはやめたほうがいい。 ではどうするか。 弦を外してサウンドホールから手を入れて、ブレイシングを触ってみよう。手鏡と懐中電灯でギターの中を覗いてブレイシングを見てみよう。 意外にもブレイシングはザラザラだったり、ささくれ立っていたりする。超高級品はブレイシングも滑らかだが、多くのギターのブレイシングはそんなにきれいではない。所有するM社000-1のブレイシングもささくれ立っていた。 そこで、このブレイシングを磨いてしまおう、ということになる。 やり方は簡単だ。400〜600番程度のサンドペーパーを持って、サウンドホールに手を突っ込み、丁寧にブレイシングを磨いてやる。こだわるのならば、さらに細かい番手で磨いてやる。たったこれだけ。手の太い人には大変かもしれないが。 経験上、ブレイシングは中心部よりも外周部に近いほうが影響が大きい気がする。だから、ブレイシングの端のほうまでちゃんと磨いてやろう。ただし、面取りまで行う必要はない。 ブレイシングがすべすべになったら、コンプレッサーなどで木粉を浮き飛ばしてやる。コンプレッサーがなくても大丈夫。パソコンキーボード掃除用のエアーダスターを利用する。ついでにギター内部の埃も吹き飛ばしてきれいにしてやろう。私は、このときギターの内部も乾拭きしてやっている。 ブレイシングを磨くと、音の延び、響きが良くなる。低音はにごりが取れてスッキリと出るようになる。高音はよく響くようになる。スキャロップ的な効果があるような感じだ。もっとも、音はあくまで私の主観だが。 ブレイシング磨きはすべてのギターに対して効果があるものではない。なぜなら、前述のように超高級品はすでに磨き上げられている。まずは自分のギターの内部を覗いて見ることが必要だ。その上で、ザラザラだったり、ささくれ立っていたりしたら磨くことを考えよう。 もし、覗いてみて、とてもきれいなブレイシングだったら、そのギターは職人さんが丁寧に仕上げてくれた芸術品であることを知って、もう一度内部まできれいに掃除してやろう。 ブレイシングを磨くと音が良くなるというのは根拠が無いかもしれない。もしかしたら、ギター内部を掃除することのほうが効果があるのかもしれない。しかし、自分のギターの目に見えない部分まできれいに磨いてやるという意識が、結局はそのギターの音を良くするということにつながるとも思う。 |